『離婚動機1位「性格の不一致」を考える』福岡夫婦カウンセリング ワイズフェアリー
福岡夫婦カウンセリング ワイズフェアリー 夫婦問題カウンセラー 玉井洋子です。
夫婦カウンセリングが激増しているここ数年、「性格の不一致」や「価値観の相違」について強く思うことがあります。
カウンセリングを始める前に「カウンセリングシート」をご記入頂くのですが、どのようなお悩みがあるのか該当するものに〇を付けて頂いています。
その内容は、以下のとおり。
・性格の不一致 ・価値観の相違
・モラルハラスメント ・DV(暴力)
・相手の浮気 ・自分の浮気
・酒癖、アルコール依存 ・親族がらみ
・借金・金銭問題 ・セックスレス
・ギャンブル依存 ・買物依存他
・発達障害 ・同性愛他
一つだけ〇をする方もいれば、幾つにも〇をされる方もおられます。
8割以上の方が「性格の不一致」と「価値観の相違」に〇を付けられています。
今回は「性格の不一致」と「価値観の相違」について。
性格―先天的な気質と後天的な影響とによる、その人の感情・意志などの傾向。そのもの特有の傾向・性質。
価値観―物事の価値についての、個人(または、世代・社会)の基本的な考え方。
このような言葉で表されます。
ここでは、
性格―先天的に持っている気質(遺伝的要素が強い)、特有の傾向・性質。
価値観―これまで生きてきた経験・育ってきた環境から得られた考え方・大切にしたい思い、共感できること。
という風に考えたいと思います。
家庭裁判所での離婚調停申立動機として、「性格の不一致」はありますが「価値観の相違」はありません。
二つをまとめて「性格の不一致」としているのだと思います。
ちなみに、「性格の不一致」は長年離婚申立動機の1位となっています。
「この人とは性格も価値観も合うなぁ…」
そう思って結婚に至っていることが殆どだと思いますが、離婚したい動機は
「この人とは性格も価値観も合わない!」
なのです。
結婚生活を送っていく中で新たに見えてきた人間性(性格・価値観)で見抜けなかった、或いは、知らなかったということを言われるクライアントさんがとても多いのですが、パートナーの知らない部分が見えたことで、「この人とは合わない!」と決めてしまう前に考えてほしいことがあります。
性格については、自身が「変えたい!」と強く望まなければ、変えることは難しいものですが、努力すれば変えられると思っています。
パートナーに気になるところを丁寧に伝えて、お互い納得した上で変わる努力をする。
日々の習慣を変えることで性格が変わり、お互い理解できるようになり性格の不一致の解消に繋がっていくケースはあります。
ただ、性格を変えようとしても、先天的な気質が結婚生活に与える影響が大きくて、関係性が悪化するばかりというケースは、不一致の解消は困難となり、結婚生活を継続していくことは難しいと言わざるを得ません。
価値観については、「これまで生きてきた経験・育ってきた環境から得られた考え方・大切にしたい思い」なので、パートナーと一致しているかどうかというより、
パートナーの価値観をどれだけ受容或いは許容することができるのか
という視点で考えた方がいいと思うのです。
夫婦カウンセリングを行っている中で、パートナーの価値観そのものを否定する場面が多くあります。
「あなたのその価値観は間違っている!」
こんな感じ。
ですが、お伝えしたように、価値観は違って当たり前ですし、正しい・正しくないではないのです。
価値観の否定は「生き方の否定」にも繋がるのです。
価値観が相違する場合、
「あなたはそう思うのね。私はこう思うわ。」
こういうアサーション的な考え方が必要になってくるのです。
※アサーション―自分も相手も大事にして、主張はしっかり行うものの、相手は傷つけないコミュニケーション方法
一旦、このような考え方でパートナーとコミュニケーションを取ることができると、夫婦関係も修復・改善が可能になります。
「性格」と「価値観」のニュアンスの違い、伝わったでしょうか。
夫婦は100組あれば100通り
長年お伝えしていることです。
そのご夫婦に合った方法で修復・改善に取り組むことが幸せな結婚生活を取り戻す近道です。
パートナーの価値観は絶対に受容・許容できないと思われる場合、長年寄り添っていくことは困難だと思われますので、別々の人生を送ることもあっていいと考えます。
人生は一度きり。
幸せな気持ちで日々を楽しく過ごしたいですね。