離婚後300日以内でも「再婚夫の子」に。≪注目記事≫
夫婦問題相談室 WiseFairy
代表 夫婦問題カウンセラー 玉井洋子です。
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法制審議会の親子法制部会は1日(2月)、子どもの父親を決める「嫡出推定」を見直す民法改正要綱案をまとめた。
≪離婚後300日問題≫
日本の民法(明治29年法律第89号)772条の規定およびこれに関する戸籍上の扱いのため、離婚届後300日以内に生まれた子が遺伝的関係とは関係なく前夫の子と推定されること(嫡出推定)、また推定されて前夫の子となることを避けるために戸籍上の手続きがなされず、無戸籍者の子供が生じている問題をいう。300日問題、離婚300日問題とも呼ばれる。(ウィキペディアより引用)
1月時点での無戸籍者数は825名。
無戸籍だと、住民票が作れないから保育園の入園の際、保険証を作る際、居住確認が必要となることや行政サービスが受けられない。
といったことが起きてしまうとのこと。
生まれた子が「無戸籍者」になる問題を解消するために法律が改正されようとしています。
上記嫡出推定に離婚後300日以内に生まれた子も、女性が再婚していれば再婚相手の子と推定するルールを加えるというもの。
図解したらこのようなイメージ。
この改正案の前に再婚禁止期間が短縮されていました。
●平成28年6月1日,民法の一部を改正する法律が成立し,女性の再婚禁止期間が6か月から100日に短縮されました。
女性に係る再婚禁止期間を前婚の解消又は取消しの日から起算して100日としました。
女性だけが180日も再婚できないというのは必要以上に長く、離婚後100日経過してから再婚すれば、離婚した前夫と再婚後の夫で、父親の推定は重ならないということからです。
改正案では、離婚後300日以内に生まれた子は「前夫の子」とみなす規定は維持しつつ、女性が出産時点で再婚していれば「現夫の子」とするのが柱。
今の時代、DNA鑑定もできるのですから、時代に合わせた法律改正が必要だと思います。